採用情報 ブログ

2016.3.2 誤嚥性肺炎の予防「連携によるリスク判定と予防」

みなさんこんにちは。鎌倉事業所の作業療法士のTと申します。
先日行われました社内研修の報告をさせて頂きたいと思います。

3月2日に後藤本部長による研修会が開催されました。
タイトルは、誤嚥性肺炎の予防「連携によるリスク判定と予防」です。
今回は神奈川県の事業所が対象でした。鷺沼、上大岡、鎌倉の各事業所から多数のスタッフが参加しました。

1

前半は高齢者に頻発する疾患から死因の割合、NHCAPの臨床像などの各データを当社の利用者様と照らし合わせていきました。全国的な統計と日々関わっている利用者様を重ね合わせることができ、より鮮明にNHCAPをイメージすることができました。

続いて誤嚥性肺炎の各論へ移ります。
今回のKeyは「抵抗と侵襲のバランス」でした。
抵抗=宿主の抵抗力(喀出力、体力、免疫力)
侵襲=細菌の侵襲(誤嚥の量、内容)
「抵抗と侵襲のバランス」を捉えるためにどんな評価を実施すれば良いか、どんな情報収集を行えばよいか・・・この2つの視点から対象者にフォーカスしていくことで誤嚥性肺炎の全体像をつかむというものでした。

2

今回の研修は座学と実技の混成で行われました。呼吸機能低下を疑う時の観察のポイント、自己喀出の可否を知るために簡易に行える評価を実際に行いました。栄養状態、嚥下機能低下、衛生状態、薬剤等からも誤嚥性肺炎に関する情報を引き出せるということが分かりました。

実際の臨床でこれらの情報収集や環境設定、日常生活の援助を一人で途切れることなく行
っていくことは現実的ではない・・・一人ひとりが頑張っていても望むような結果は得られない。しかしウラを返せば他職種連携が円滑に行われれば良い結果が得られるはずです。各職種が収集した情報を全職種で共有することで、それぞれのアプローチがさらに精度の高いものになっていくと思いました。

3

最後にワークショップが行われました。グループごとに各拠点や臨床で出来そうなことについて話し合いました。様々な意見が発表され参加者の皆さんは刺激を受けているようでした。研修の振り返りも含めて「今後何ができるか?何が必要か?」などを意識できる非常によいセッションだったと思います。

「誤嚥性肺炎」という診断名がついていなくても、症状や兆候を発見できるようになることがコメディカルとしての重要な役割であると思いました。

採用情報