お世話になっております。竹ノ塚サテライトOTの福田と申します。
4月4日、「アルツハイマー病の治療と展望」という演題にて
社団法人認知症高齢者研究所理事である塩井純一先生にご講義頂きました。
塩井先生はニューヨークのマウントサイナイ医科大学で長年アルツハイマー病の分子・細胞レベルでの研究にご尽力されてきました。
内容は大きく①アルツハイマー病の診断基準、病理的特徴など
②発症機構の諸仮説について(関連分子・問題点・検証法)
③アルツハイマー病の危険因子と予防法 についてです。
アルツハイマー病の発生原因について、現在提唱されているアミロイド仮説やタウ仮説、脳血管仮説などについて基礎研究の経過なども交えご講演頂きました。
研究には長い時間を要し、なかなか解明が難しいとされている認知症ですが、近年、脳画像解析技術の進歩により、発症のプロセスを追いやすくなり、臨床研究への効果も期待されていることが分かりました。また、頭を使う様々な活動や食事内容等の予防法が提示されましたが、なかでも脳への血流を助ける運動の効果が強調されました。
私自身は、日頃の臨床において症状や評価を元にプログラムを組み立てることが多く、本日の講義のように基礎医学を踏まえて考える機会があまりなかったので良い機会になりました。
質疑応答では医師や看護師など、他職種からの視点で質問もあり、大変充実した研修会となりました。
今後、認知症の原因の解明で予防法やケアが変化してくる可能性もあるかと思うので、最新の情報を取り入れ、自己研鑽に取り組み、ご利用者様へより良いリハビリやケアを提供させていただきたいと思います。